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朝ドラ、「おちょやん」がもし現代の話だったら?②浮気を応援した人に対して、損害賠償請求できるか問題

突然ですが、問題です。

もしあなたが弁護士だったとして、下のような相談がきたらどう答えるべきでしょうか?

「妻が、昔交際してた男と会いに行きたい、なんて言ってきたんです!

とても許せないんですが、ダメというのも心が狭い気がして、「いいよ」なんて言っちゃったんですよね…。その後妻は帰ってきて、「結局その男とは会えてない」なんて言ってるけど、信じられません。今になって、やっぱり腹も立ってきました。

それから、許せないことがあるんです。

相手の男は何度も妻に手紙をわたしたり、色々ちょっかいをかけていたらしいんですが、妻はずっと拒否し続けていたみたいです。ところが、妻の部下が『●●さんにとって大切な人なら会うべきです!』なんて言って、男からの手紙を妻に無理やり渡したり、密会するよう説得したりしてたんです…。この妻の部下、訴えられますか?ちなみに、妻の部下は未成年です。」

おちょやんを見ていた方なら分るでしょうか。

そう、今日は、主人公のちよちゃんが、勤めている芝居茶屋のおかみさんに、元恋人に会うよう強く説得する、というストーリーだったのです。なんだか法律相談になりそうだったので、おかみさんの旦那さんになったつもりで書いてみました。

厳密にいえば、子どもの問題ではないですが、家庭の問題として今回は「浮気」の問題を取り上げてみようと思います。

さて、この相談には、実は色々な問題が含まれています。

➀不貞をした本人ではなく、不貞を応援した(唆した)人物を訴えられるか。

➁未成年に損害賠償請求できるか。

➂密会だけで、不貞といえるか。

④不貞を許可した(許可するような言動をした)場合でも、慰謝料請求できるか。

今回は、まず➀について考えてみます。

この件、端的にいうと、「理屈上はあり得る。ただし、立証が難しい」ということになるでしょう。

民法上、不貞とは「不法行為」の1つとして整理されます。不法行為とは何かというと、故意又は過失により、他人の権利又は法律保護された利益を侵害し、損害を発生させる行為を言います(民法709条)。そして、不法行為を行った加害者は、生じた損害を賠償する義務を負うことになります。

そして、不法行為者を「教唆(そそのかす)」または「幇助(手助けする)」した者についても、共同不法行為者として、行為者と連帯して損害を賠償する義務が生じる異なります(民法719条)。

したがって、不貞を唆したり、手助けした人物に対しては慰謝料請求できる、というのが法律上の理屈です。

しかし、「教唆」や「幇助」というためは、ある行為によって、不貞が誘発されただとか、不貞が容易になったとかいう原因・結果の関係が必要になると思われます。

単純にいえば、「浮気なんて平気だよ、したらいいじゃん」などと言う者がいたとして、これに影響されて浮気したといえるのか、という問題となります。

ちよちゃんの場合はどうでしょうか…。ちよちゃんの説得はすごく心に迫るもので、周りへの影響も大きなものでした。なので、訴えられたら負けてしまうかもしれませんね(冗談です!)。

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