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小中高校生の長期欠席、不登校の大幅増とその原因

文部科学省による「令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」において、小中高校生の長期欠席、不登校の大幅増加が明らかにされました。

具体的には、小中学生については以下のとおりです。

●小・中学校における長期欠席者数は413,750人(前年度287,747 )。
● このうち不登校によるものは244,940人(前年度196,127人)、
新型コロナウイルスの感染回避によるものは59,316人(前年度20,905人)となっている。

文部科学省「令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」

新型コロナウイルスの感染回避を理由とした割合については、令和2年よりも大幅に増加しており、この間の新型コロナウイルス感染症の蔓延状況やワクチンの接種状況、社会内における向き合い方と相反するような数値傾向になっているように思います。

また、上記不登校の原因については、小学校、中学校ともに「無気力、不安」が49.7%とほぼ半数を占めています。令和2年度よりも令和3年度において、不登校が大幅に増加した理由はまさに児童生徒の「無気力、不安」にあるのかもしれません。

そうすると、どうしてこの「無気力、不安」という割合がこれだけ多くを占めるのかですが、やはりこの数年間の新型コロナウイルス感染症とこれに対する各種政策、社会や家庭における対応等にあるように思います。

すなわち、それこそ「密」を前提とし、「密」だからこそ意義のある学校生活において、新型コロナウイルス感染症対策を理由としてあらゆる活動が制限、中止となってしまい、その結果、学校生活において意欲的に、積極的に取り組む場や意義を奪われた児童生徒は相当数に及ぶと思います。

その結果、学校に通う意味を失い無気力になってしまったということが十分にあり得ると思うのです。

また、社会や家庭において、また政府の政策、学校現場の指導のあり方の結果、過度に新型コロナウイルス感染症を不安視し、その結果、児童生徒もまた過剰に敏感になってしまい、集団生活の場である「密」な学校に行くことを「不安」に感じるケースも多々あると思います。

そうすると、学校に行くこと=不安となり、いよいよ不登校になりかねません。

私は、学校生活というのはやはり密なものであるし、だからこそ意義があると思っています。生じ得る危険はあるとは思いますが、リスク低減策を講じつつ出来る限り本来の学校生活をすべての児童生徒に送って欲しいと思います。

大人の3年と子どもの3年はまったく密度が異なります。この3年間で失われた物は果てしなく大きいと感じています。

いずれにしても、上記の調査で明らかになった長期欠席や不登校が少しでも早く少しでも多く解消することを期待します。

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